ダイレクトボディプリントによるアイヌアートトラックPR車両

2021年2月25日、アイヌ・アーティストである小笠原小夜さんのアイヌ・アート作品を大型トラックにプリントし、プリントした車両は3月(予定)より全国各地の輸送に使用されます。

ウポポイ(民族共生象徴空間)が開業し、全国でアイヌのことばや文化への関心も徐々に高くなってきています。
そのなか、公益財団法人アイヌ民族文化財団様よりアイヌ・アーティストである小笠原小夜さんをご紹介いただき、作品制作を依頼。そのアイヌ・アート作品を当社の運送事業で使用(主に生活用品流通)している大型トラック(11トン)にプリントすることとなりました。

作品解説

「北海道の地名は沢山のアイヌ語で溢れていますが、意識する機会は少ないかもしれません。皆さんの身の周りにはアイヌ語と気付かずに使っている言葉も色々とあるので、イラストと共に覚えてもらえたら嬉しいです。また、アイヌ語には方言があり、地域によって様々な呼び方があるところも魅力です。
象徴的なアイヌ文様はトラックが晴れ着を着たかのようなデザインをイメージし、ひと針ひと針縫いました。」

トラック左側
・haskap (ハシカプ/ハスカップ) 枝の上に実がなるものという意味
・yuk(ユク/エゾシカ)  エゾシカはアイヌ民族の大切な主食の一つ。角、毛皮、肉、腱など余すところなく利用しました
・pukusa(プクサ/行者ニンニク)山菜の王様とも言われる春の味覚。キトとも言う
・kotankor kamuy(コタンコロカムイ/シマフクロウ)村を所有するカムイという意味
・nonno(ノンノ/花)有名雑誌の名前に使われている
・kimun kamuy(キムンカムイ/ヒグマ)山に居るカムイという意味

トラック右側
・susam(スサム/シシャモ)スス=柳 ハム=葉。柳の葉がシシャモになったという物語がある
・maw(マウ/ハマナス)北海道の花に指定されているハマナスは、ビタミン豊富な食材
・sipe(シペ/鮭)鮭はアイヌ民族の大切な主食の一つ。居酒屋メニューのルイベ=溶ける食べ物 もアイヌ語
・etupirka(エトゥピリカ/エトピリカ)鼻が美しいという意味
・rakko(ラッコ/ラッコ)毛皮は高価な交易品として取引された
・kompu(コンプ/昆布)北海道の良質な昆布は交易品として沖縄や中国にまで流通した
・tantaka(タンタカ/カレイ)有名な焼酎の名前に使われている

小笠原 小夜

 

 

 

 

新聞に記事掲載していただきました

北海道新聞 2021年3月10日 朝刊全道版